大規模ビルへの新たな電力供給。特別高圧2万2千ボルト供給工事

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  • 酸素濃度を入念に確認する作業員
  • マンホール内で懸命に作業を行う作業員
  • 管路に地中ケーブルを通す作業員

大規模ビルへの新たな電力供給工事

「建物を新築するので電気を送って欲しい」

そんなお客さまからのお申込みをいただいて、ネットワーク技術部門では、新たに配電設備を構築し、お客さまのもとに電気をお届けしています。

今回は大規模なビルへの新たな電力供給工事。特別高圧(※1)2万2千ボルトのケーブルを地中に埋設し電気を供給するという大掛かりな工事を安全に完遂しなければなりません。

本工事は、当社社員の技術伝承の機会でもあるため、府県をまたがる各地の事業所から総勢15名の社員が集まり、4日間の集中工事を行いました。

作業開始前には入念な打ち合わせが行われ、作業工程を確認し、作業の安全を誓います。直径約2.5m幅約1.2m、重さ3トンにもなるケーブルドラム※が運び込まれると、作業員はそれぞれの持ち場に分かれ必要な資機材の準備を進めていきます。(※写真8枚目参照)

そして、マンホール内に潜る前には、地下に溜まった水を排水するとともに、酸素欠乏を避けるため、測定器具や換気装置、空気呼吸器などを用いて、安全な作業環境を確保します。これら十分な安全対策を実施した後に、作業員は深さ2.6mのマンホール内に潜ります。「管路内導通試験具」と呼ばれる器具を使ってケーブルを通す管路の内面に異常がないことを確認し、慎重にケーブルの入線作業を進めていきます。

電力ケーブル全長420mの地下への入線

今回の作業では、全長約420mにもわたるケーブルを地下内に入線。電柱間を結ぶ電線とは違い、目に見えない地下管路にケーブルを入線するため、少しのズレも許されず、ミリ単位での調整が必要です。そのため、15名の社員は地中ケーブルを送り出す側、巻き取る側、中間地点で確認する側それぞれに分かれ確実に連携しながら作業を行いました。

その後、ケーブルをお客さまの電気設備へ接続したり、電気設備の安全性を検査するなどの工程を経て、最終的にお客さまへ電気をお届けすることができます。

この合同作業で培ったケーブル接続の技術や技能は、社内で先輩から後輩へと脈々と受け継がれていきます。

当社は引き続き、電力の安全・安定供給に努めるとともに、自社技術力の維持・向上に取り組んでまいります。

※1 「電圧」が7,000ボルトを超えるもので、通常大規模ビルや大型スーパー、百貨店などのお客さまに電気をお届けするものを指します。