神戸市と淡路島を結ぶ電力ケーブル
神戸市と淡路島を結ぶ電力ケーブル
淡路島に電気を安定的にお届けするために地道に作業にあたる人たちがいます。
神戸市と淡路島を結び全長3,911mにも及ぶ日本最長の吊り橋、明石海峡大橋。この橋げたの下には、7万7千ボルトの電力ケーブルが添架されており、淡路島にお住まいの皆さまに電気を送り届けるための重要な役割を担っています。
地道な作業が安定供給を支える
そのため、現場の作業員は、この電力ケーブルに「万が一のことがあってはならない」という使命感を持ちながら、さまざまな設備の点検作業を行っています。
まず、明石海峡大橋の橋上では、格納されている床面の蓋を開け、ケーブルの線形や、固定金具に不具合(錆の付着なども含めて)がないか、といった点検作業を定期的に行っています。
他にも、橋自体の伸び縮みに対して電力ケーブルを追従させるための装置(長大オフセット装置)が収納されている部屋に入り、電力ケーブルの線形や各部材の状況を点検します。
オフセット装置が収納されている部屋内は閉ざされた狭い空間のため、夏場は蒸し風呂のように暑く、一方、冬場の橋上作業は、海の上を吹き抜ける冷たい風により体感温度は実際より低くなりますが、そんな悪条件にも負けずに作業に励んでいます。
また、電力ケーブルは神戸市垂水区内にあるトンネル入口から橋のたもとまで地下約20メートルの深さに掘られた洞道(送電線・通信ケーブル・水道管などが敷設された地下トンネル)を経由して引き込まれているのです。
全長約1.5kmにもなる洞道内では、作業員がトンネルの端から橋まで徒歩で移動しながら、併設されている電力ケーブルや洞道本体に不具合や異常箇所がないか、といった点検作業を行います。
加えて、洞道内のコンクリートの強度を測る検査や、トンネル内の安全を確保するための換気設備や照明設備、酸素濃度などを測定するセンサー類などの点検も行っています。
地道で目立たない作業ばかりですが、一つ一つの入念な点検作業が、皆さまに送り届ける電力の安定供給につながっています。
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