おくりんの電気教室
送電について
2種類の送電設備
2種類の送電設備
送電には、高い鉄塔を使って送る「架空(かくう)送電」と、地下を通って送る「地中送電」があり、それぞれ使う設備も異なります。
架空送電
鉄塔などを使って、地上から高いところに電線を張って送る方法です。送る電気の電圧が高くなるにつれて、まわりにある建物や樹木などとの距離(きょり)を大きくとらなければならないため、鉄塔の高さも高くなります。関西電力送配電で最も高い鉄塔は約150mにもなります。
地中送電
都市や市街地など、鉄塔を建てることが難しい地域では、電力ケーブルと呼ばれる送電線が地下に設置されています。
電力ケーブルは、地下約2~10mに設置された管路(かんろ)と呼ばれるパイプの中を通っていますが、道路をほることが難しい場所では、内部の直径が3~5mほどの洞道(とうどう)というトンネルに電力ケーブルが入っている場合もあります。深いところでは、地下100m以上という深さに設置されていることもあります。
架空送電設備の構造や種類
架空送電設備の構造や種類
架空送電線を支える鉄塔の構造を見ていきましょう。鉄塔には、送電線だけではなく、架空地線(かくうちせん)、がいしなどのいろいろな設備が付けられています。
- ・架空地線…架空送電線へ雷(かみなり)が落ちないようにする、避雷針(ひらいしん)の役割がある。
- ・がいし…架空送電線から鉄塔に電気が流れないようにする役割がある。
- ・架空送電線・・・大量の電気を遠くはなれた場所に効率よく送る役割がある。
- ・コンクリート基礎(きそ)・・・鉄塔を支える役割がある。
電圧が大きくなるにつれてがいしの数が多くなるので、がいしの数で送電線の電圧を見分けることができるんです!
鉄塔は、設置する場所や送る電気の電圧によって、いろいろな形状や大きさのものがあります。
標準的な形の四角鉄塔のほか、上から見ると長方形の形に見える矩形(くけい)鉄塔、鉄道の線路や道路の上に送電線を通す際に使われる門型鉄塔、超(ちょう)高圧送電線や雪の多い山岳地(さんがくち)で使われるえぼし型鉄塔などがあります。
送電の仕事について
送電の仕事について
関西電力送配電には送電設備を新たに設置するための設計や、送電設備の保守・点検を行ったりする「送電」部門があります。電気を送り続けるためには、鉄塔や送電線など送電設備がいつでもきちんと役割を果たしている必要があるからです。
送電線にたこなどの飛来物がひっかかったり、たくさんの雪が鉄塔に積もったりすると、大きな停電につながる場合があるので、すぐに現場にかけつけ、ひっかかったものを取り除いたり、雪を落としたりする仕事もあります。
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