託送料金における収入の見通しの変更承認申請について(2026年7月10日掲載)

はじめに

当社は、本日、託送供給等約款料金の設定の基礎となる「収入の見通し(事業計画の実施に必要な5か年の見積費用。以下、見積費用)」について、電気事業法第17条の2第4項に基づき、経済産業大臣に対し、変更承認申請を行いました。(2026年7月10日プレスリリース[1,381,902B

今回申請した「収入の見通し(見積費用)」は、2023年11月に承認を受けた内容と比べ、1,496億円増加し、3兆7,626億円となります。

託送料金制度(レベニューキャップ制度)における第一規制期間(2023~2027年度)の料金算定を行った2021年度以降、計画時点では想定できなかった原材料費や労務費、金利の上昇により、送配電設備の更新や整備等について、当初の想定を上回る費用の増加が生じています。

当社では、業務変革やコスト削減といった、最大限の経営効率化に取り組んでいますが、上昇分の全てを吸収することはできず、今後もその影響は拡大する見通しです。

こうした環境変化のもとにおいても、将来にわたり電力の安全・安定供給を確保していくためには、必要な設備投資を着実に進めるとともに、取引先の人材維持に必要な賃金水準や資材調達コストの確保に向け、市況の上昇を適切に取引価格へ反映し、施工人材の確保やサプライチェーンの維持をしていく必要があることから、今回、「収入の見通し(見積費用)」の変更を申請するものです。

今後、国による審査を経て、経済産業大臣に承認された「収入の見通し(見積費用)」を基に、託送供給等約款の変更届出を行い、2026年11月1日から新たな託送料金を適用させていただく予定です。

当社は、今後も業務変革やコスト削減に継続して取り組むとともに、電力の安全・安定供給を最優先として、再生可能エネルギーの導入拡大やレジリエンスの強化等、社会的要請に着実に応えてまいります。

当社を取り巻く環境(原材料費・労務費・金利の市況)

当社は第一規制期間の期初に掲げた事業計画に基づき、高経年化設備の更新や、再エネ導入拡大・レジリエンス強化に向けたネットワーク整備を進めています。

一方で、近年は、ネットワーク整備に必要な銅・アルミ・鋼材等の原材料費に加え、労務費も上昇しています。また、金利上昇により資金調達コストも増加しており、これらは、中長期的な観点で、計画的に設備投資を行っていくうえで影響が大きく、今後もその影響は拡大する見通しです。

原材料費・労務費関連市況の推移
国債等金利の推移

日本銀行「企業物価指数」、国土交通省「公共工事設計労務単価」、財務省「入札カレンダー」等、公表資料を基に当社にて作成したものです。

施工人材の確保・サプライチェーンの維持

必要な設備投資を着実に進め、電力の安全・安定供給を確保していくためには、設備の建設や更新、災害復旧等を担う人材や、安定的な資機材の確保が不可欠です。

当社はこれからも、「関西電力送配電グループ調達基本方針」および「パートナーシップ構築宣言」に基づき、市況の上昇を適切に取引価格へ反映することで、施工人材の確保やサプライチェーンの維持に努めてまいります。

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施工人材の確保・サプライチェーンの維持と電力の安全・安定供給 イメージ

投資量の見直し・最大限の効率化

今回の変更承認申請にあたっては、電力の安全・安定供給に支障をきたさないことを前提に、至近の情勢変化を踏まえ合理的かつ現実的な投資量へ見直しを行いました。また、設備形成の見直しにより、鉄塔や電柱の投資量を削減する等、効率化施策のさらなる深掘や横展開による最大限の効率化も織り込んでいます。

当社は今後もカイゼン活動等を通じて、継続的な業務変革およびコスト削減を推進してまいります。

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投資量の見直し・最大限の効率化 イメージ

※詳細は後述の「参考:投資計画へ反映した主な効率化施策」を参照

今回の収入見通しの変更概要

前回の変更承認申請時における収入の見通し(見積費用)は3兆6,130億円でしたが、新たに制度措置された2026、2027年度の「原材料費・労務費上昇による費用」と「金利上昇による資金調達コスト」が、大幅に増加しています。

加えて、制御不能費用における実績・約定価格確定による費用を反映すると、収入の見通し(見積費用)は1,496億円増加し、3兆7,626億円となる見込みです。

今回の費用増加による影響を1年間で計算すると、1,056億円となります。
【変更後の年換算費用 ー 現行の年換算費用 = 8,300億円/年 ー 7,244億円/年 = 1,056億円】

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安定供給に支障をきたさないことを前提に、合理的かつ現実的な投資量へ見直しを行うとともに、効率化施策のさらなる深掘や横展開による最大限の効率化を織り込んでいます。

上図の()は、収入の見通し変更後の期間(2026年11月~2028年3月)における年換算費用

今後のスケジュール

今回、変更承認申請した収入の見通し(見積費用)は、今後、国による審査を経た後、承認されることとなります。

その後、承認された収入の見通し(見積費用)を基に託送供給等約款の変更届出(料金単価改定)を実施し、2026年11月1日~2028年3月31日(17か月)の新たな託送料金に適用したいと考えております。

今後も、業務変革やコスト削減に継続して取り組むとともに、電力の安全・安定供給を最優先として、再生可能エネルギーの導入拡大やレジリエンスの強化等、社会的要請に着実に応えてまいります。

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収入の見通しおよび託送料金の決定プロセス

参考:投資計画へ反映した主な効率化施策

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参考:制度措置の概要

現行の託送料金制度(レベニューキャップ制度)は、一般送配電事業者におけるコスト効率化を促すインセンティブを確保するとともに、電力の安全・安定供給等の実現に必要な設備投資や、調整力の変動等の外生的要因による費用増減を適切に反映する仕組みです。

レベニューキャップ制度の制度設計が行われた2021年度当時は、原材料費や労務費の上昇が限定的であったことから、これらの変動による影響は託送料金の原価に反映しないこととされていました。

しかし、その後、原材料費や労務費、金利の上昇が続き、一般送配電事業者や取引先である電気工事事業者等の継続的かつ安定的な事業運営に支障をきたすおそれが高まったことを踏まえ、国の審議会において、それらの上昇影響を託送料金の原価に反映できるように整理されました。

あわせて、その反映方法として、次期規制期間での調整を基本としつつ、必要に応じて規制期間中に料金の変更を申請できることとされています。

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<第一規制期間における物価等の上昇及び事業報酬の取扱い(2025年12月16日 第72回料金制度専門会合資料より)>

第一規制期間における物価等の上昇及び事業報酬の取扱い(2025年12月16日 第72回料金制度専門会合資料より)

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