新たな託送料金制度の導入に伴う収入の見通し等の概要

はじめに

 当社は、2023年度から導入される「新たな託送料金制度」に向け、第1規制期間となる2023~27年度の5年間に達成すべき目標を明確にした事業計画を策定するとともに、その実施に必要な見積費用(収入の見通し)を算定し、経済産業省の要請に基づき、収入の見通しに関する書類として同省に提出しました。

 託送料金とは、送配電ネットワークの利用料金であり、当社は、送電した電力量等に応じて、小売電気事業者から支払いを受け、その収入により、事業活動を行っています。
 将来の電力需要は人口減少や省エネルギーの進展等による減少が想定される一方で、今後、高度経済成長期に整備した送配電設備の更新や、再生可能エネルギー電源の導入拡大への対応による送配電ネットワークの増強、設備・運用の高度化等が必要と見込んでいます。
 今回導入される新制度は、一般送配電事業者における必要な投資の確保と、コスト効率化を両立させ、再生可能エネルギー主力電源化やレジリエンス強化を含む安定供給等を実現することを目的としています。

 当社は、今後、国による審査に真摯に対応してまいります。また、電力の安全・安定供給はもとより、電力のゼロカーボン化、レジリエンス強化といった社会的便益の達成に向けて、引き続き全力で取り組んでまいります。

新たな託送料金制度(レベニューキャップ制度)の概要

  • ・「新たな託送料金制度」(以下「新制度」)は2020年6月に成立した改正電気事業法に基づき、2023年度より導入されます。
  • ・新制度では、一般送配電事業者は、5年間の規制期間において、「安定供給」、「再エネ導入拡大」、「サービスレベルの向上」、「広域化」、「デジタル化」、「安全性・環境性への配慮」、「次世代化」の7つの項目の成果・行動目標をはじめとする事業計画を策定します。その上で、必要な見積費用を算定し、同額を収入の見通しとして、申請することとされています。
  • ・一般送配電事業者が申請した収入の見通し(=見積費用)に対しては、一般送配電事業者間の横比較による査定と、生産性向上見込み率(効率化係数)等を用いた査定が行われることとされており、必要なネットワーク投資の確保とコスト効率化(国民負担の抑制)を両立させる制度となっています。

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新たな託送料金制度(レベニューキャップ制度)の概要

【参考】電気料金および託送料金について

  • ・需要家が支払う電気料金は、小売電気事業者から発電事業者へ支払われる発電料、送配電事業者へ支払われる託送料金等から構成されています。
  • ・託送料金は、送配電ネットワークの利用料金として送配電事業者が設定するものであり、経済産業大臣の認可が必要です。
  • ・託送料金は家庭向け電気料金の30~40%程度を占めるとされ、小売電気事業者は託送料金などを踏まえ、電気料金を設定します。
資源エネルギー庁HP 託送料金について(国会図書館WARPサイト)より一部修正

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電気料金および託送料金について

収入上限および託送料金の設定プロセス

  • ・収入の見通し(=見積費用)については、国によって審査・査定が行われ、必要な変更を反映し、「収入上限」(レベニューキャップ)として承認、決定されます。
  • ・一般送配電事業者は、決定した収入上限を超えない範囲で託送料金単価を設定し、託送供給等約款の変更認可申請を行います。その後、国による審査を経て託送料金単価(託送供給等約款)が決定されます。
  • ・なお、新制度では、規制期間における事業計画の達成状況や費用・収入実績の評価を踏まえ、5年ごとに同様の手続きを経て、託送料金が決定されます。

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託送料金の設定プロセス

第1規制期間に当社が実現を目指すこと

  • ・当社は、将来の再エネ導入拡大やレジリエンス強化等の課題解決を図るため、ステークホルダーのみなさまのニーズも踏まえ、具体的な目標・取組みを7分野毎に設定しました。
  • ・本取組みの確実な実施を通じて、安全・安定供給の確保、電力ネットワークの次世代化、お客さまサービス・業務品質の向上、最大限のコスト効率化に取り組んでまいります。

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第1規制期間に実現を目指すこと

見積費用の算定結果(改定前収入との比較)

  • ・前回の料金改定(現在の託送供給等約款の料金単価を決定)時における収入の見通しは7,123億円/年でしたが、大幅な需要減少により、第1規制期間(2023~27年度)における想定需要と現在の約款の料金単価に基づき算定した収入の見通し(=改定前収入)は449億円/年減少し、6,674億円/年と見込んでいます。
  • ・一方、今回の見積費用(=収入の見通し)は7,273億円/年と、前回の料金改定時の見積費用から150億円/年増加すると見込んでいます。これは、需要減少による収入減を上回るコスト効率化を織り込んだものの、高経年化対策費用の増加に加え、調整力調達費用等の外生的な需給関連費用の増加や、次世代投資の推進により、費用が増加したものです。
  • ・上記により、今回の収入の見通し(見積費用)は、改定前収入に対し599億円/年の増加(449+150)となっています。

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見積費用の算定結果

コスト効率化

  • ・見積費用には、全社を挙げた様々なコスト効率化の取組みの実現・定着を前提に、551億円/年の効率化額を織り込んでいます。

(億円)

◆見積費用に織り込んだ効率化額
項目 施策分類 効率化施策内容 第1規制期間
(2023-27年度平均)
要員効率化 要員 カイゼン活動による業務プロセスの見直し
次世代投資による業務効率化  等
58
資機材調達の
効率化
物量 運用見直しによる再利用資機材の拡大 等 122
単価 仕様統一、競争発注拡大、価格交渉 等 82
物流 拠点の集約化、在庫数の適正化  等 14
工事の効率化 物量 巡視点検頻度の見直し、点検手法の見直し 等 244
単価 競争発注拡大、工法見直し 等 31
合計 551

設備の高経年化に係る対応

  • ・これまで当社は、高度経済成長期の電力需要の伸びに合わせて送配電設備を大量に建設してきており、これらの設備の高経年化に伴い、劣化の進展した設備の増加、更新物量の増加が懸念されます。
  • ・このような状況の中、今後も「電力の安定供給」を確保し続けるために、アセットマネジメント高度化および施工力の維持・向上等に取り組み、設備劣化等に関する技術的知見や「高経年化設備更新ガイドライン」に基づくリスク評価等を踏まえた更新計画を、設備のスリム化も勘案し確実に遂行していきます。

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設備の高経年化に係る対応

次世代投資計画の取組み

  • ・カーボンニュートラル社会の実現やレジリエンス強化等の電力ネットワークの次世代化、デジタル技術活用等による効率化・サービス向上を実現するために、次世代投資計画として、以下の取組みを着実に進めてまいります。
  • ※金額は第1規制期間における年平均費用(減価償却費、経費等)。四捨五入の関係により合計が一致しない場合があります。

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次世代投資計画の取組み

第1規制期間(2023~27年度)における事業計画と収入の見通しについて

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