労働省産業医学研究所における研究

論文 50HzEMFに曝露されたヒトの末梢血液の
単核細胞のサイトカインのプロファイル
研究者 労働省産業医学研究所 城内 博 主任研究官
名古屋大学医学部 マリア・ビラヌエベ 博士
実験目的 免疫系への50Hz磁界影響を評価

実験方法

周波数50Hzの電磁界をヒトの末梢血リンパ球にさらす。

免疫機能の重要な指標となるサイトカインと呼ばれるたんぱく質6種類について磁場の変動に伴う変化を観察

曝露磁界レベル 10,000mG 30,000mG 100,000mG 300,000mG

(生活環境の50倍~1500倍の磁界レベル)

実験結果

  • TNF-α(腫瘍細胞に対する攻撃機能を強める性質を持つタンパク質)の生産量が落ち込んだ。
  • 別のサイトカインは生産量が増加した。

城内氏本人の評価

  • 免疫担当細胞に刺激を与えていないので、免疫機能への磁界の影響を見いだしたとは考えていない。
  • 別のサイトカインは増加傾向を示しており、また観察結果は免疫機能のほんの一部であることを考慮すれば、結果の解釈には慎重を要する。

参考

電力設備から発生する磁界の大きさは実験での値に比べ、数10分の1~数100分の1以下と非常に小さなもの。

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